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2019年 05月13日

LY09004 の臨床試験が中国で開始‐Luye Pharma がバイオ医薬品分野のグローバル研究開発投資を拡大へ

Luye Pharma社は、中国国家薬品管理局(NMPA)から、同社の抗体医薬品であるLY09004の中国国内における臨床試験開始認可がおりたと発表した。同社では研究開発が総じて順調に進んでいるため、LY09004の他にも、国内外で様々な臨床段階に入ったバイオ医薬品を多く抱えている。

バイオ医薬事業は同社が優先的に取り組んでいる分野のひとつであり、この分野でのグローバル研究開発投資を引き続き増やすと共に、海外市場への参入を加速させ、将来の成長に弾みをつけたい考えだ。

LY09004は、ヒト組み換え血管内皮増殖因子受容体・抗体融合タンパク質の眼内注射薬で、アイリーア®のバイオ後続薬。新生血管(滲出性)加齢黄斑変性症(AMD)、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫(RVO)、糖尿病黄斑浮腫(DME)および糖尿病黄斑浮腫患者に発症する糖尿病網膜症(DR)、また脈絡膜血管新生(PM-CNV)に続発する病的近視による視覚障害向けに開発された。公表データによると、アイリーア®の2018年売り上げは全世界で21億8,500万ユーロに達しており、Luye Pharma社は同類の医薬品に対する世界的な潜在需要は非常に大きいと見込んでいる。

バイオ医薬品は昨今、中国および世界の製薬業界で成長を促す重要な要因になっている。公表データによると、2016年から2022年までに、バイオ医薬品の世界市場は2,020億米ドルから3,260億米ドルに拡大するとみられ、年平均成長率は8.3%になる。中国でのバイオ医薬品市場も2021年までに3,269億中国元に達すると見込まれている。近年では国の推進するマクロ経済政策と製薬業界の置かれた環境が、バイオ医薬品の開発の追い風となっている。この市場機会をフルに活用するため、Luye Pharma社は同分野における数多くの研究開発プロジェクトを国内外で立ち上げた。また、バイオ抗体技術開発プラットフォームも構築しており、これらの医薬品開発は順調に進んでいる。

LY09004の他にも、同社のバイオ抗体医薬品は中国国内で様々な臨床開発の段階に入っている。結腸直腸がんおよび非小細胞肺がんの治療薬であるLY01008(Avastinのバイオ後続薬)は、抗VEGFヒト化モノクローナル抗体の注射薬で、第Ⅲ相臨床試験の段階だ。閉経後の女性の骨粗鬆症の治療薬であるLY06006(Proliaのバイオ後続薬)は、ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体の注射薬で、第Ⅰ相臨床試験が順調に進んでいる。また、同じようにヒト型抗RANKLモノクローナル抗体の注射薬であるLY01011(Xgevaのバイオ後続薬)は、多発性骨髄腫と固形腫瘍の骨転移の治療薬で、臨床試験の開始認可がおりた。

バイオ医薬品の研究開発から製品化の流れを順調に拡大するため、Luye Pharma社は数多くの海外の大手製薬企業と共同研究開発を進める予定だ。一例として、がん免疫療法に対応する二重特異性抗体の開発分野では、合成生物学を得意とするライフサイエンス企業のAbpro社と、次世代型がん免疫療法に対応する治療用抗体の開発分野では、米国に本社を置くバイオテクノロジー企業、Excel社と、CAR-T細胞療法の分野ではELPIS社と開発を進める。

※この記事は、LUYEサイエンスグループのニュースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.luye.cn/lvye_en/news.phpをご参照下さい。