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2019年 05月13日

Luye PharmaはLY03004注射用リスペリドン徐放性マイクロスフェアのNDA(新薬承認申請書)をFDAに提出

Luye Pharmaグループは、LY03004についてFDA(米国食品医薬品局)へのNDA(新薬承認申請書)の提出を3月28日に完了したことを発表した。LY03004注射用リスペリドン徐放性マイクロスフェアは、米国内での市場展開に向けて、中国の画期的な薬としては初めて米国FDA承認を取得する見込みである。

LY03004のNDA提出は同社にとって大きなマイルストーンであり、長時間作用型の徐放性技術の研究開発プラットフォームが産業化されれば、同社の長年にわたる投資を大きく回収できることになる。これは、Luye Pharma社のグローバル戦略にとって重要な一歩となるだけでなく、中国にとっても自国の革新的な薬剤が世界に送り出され、あらゆる分野の人々から広く注目を集めることは非常に大きなステップである。研究開発、CMC、プロセス最適化試験、さらに生産体制の拡大、登録審査および商業化の準備という段階を経て、同社はLY03004をはじめとする画期的な薬剤のグローバル展開の準備が整った。

LY03004はLuye Pharma社が独自に開発した徐放性マイクロスフェアで、2週間に1度、筋肉内注射によって統合失調症や双極性障害の治療を行うことができる。今回のNDA提出には、米国内の172名の患者を対象とした臨床試験(主たる臨床試験に加え2つの補完的臨床試験)の結果も盛り込まれている。主たる臨床試験の結果によると、1度目のLY03004の投与から効果があらわれるまでにタイムラグがなく、既に流通している長時間作用型注射用リスペリドンを標準製剤として比較して、LY03004の薬物動態プロフィールが安定していることが証明された。3つの臨床試験全てにおいて、LY03004と標準製剤の安全性プロフィールは類似していることが確認された。注射による投与が可能なLY03004により、統合失調症患者の薬物治療コンプライアンスを改善できる。これは経口投与の抗精神病薬では共通の課題だが、注射の場合は2週間に1度のみで済むため治療計画が簡便になる。さらに、LY03004には標準製剤に勝るいくつかの利点がある。例えば、標準製剤と比較すると、LY03004の場合は、標準製剤で必要な最初の投与から3週間の経口薬の投与が必要ない。また、標準製剤と比較して、LY03004を投与すると血漿薬物レベルの安定が非常に速い。

Luye Pharma社によると、LY03004は2019年から2020年の間に世界に先駆けて米国と中国で市場展開される予定だが、ヨーロッパや他の新興諸国での承認申請プロセスも順調に進んでいる。

LY03004が適用されるCNS(中枢神経系)治療領域では、世界でも患者数が非常に多く、年々増え続けている。この治療分野における同社の戦略的アプローチは、次のステップである事業拡大に向けた方向性を示すことになるだろう。現在、流通している同社のCNS薬には、セロクエルおよびセロクエルXR、リバスチグミン・シングルデーパッチ、フェンタニルパッチ、ブプレノルフィンパッチなどがあり、中国、米国、ヨーロッパ、日本などの主要な製薬市場や、成長が著しい新興市場を含む80以上の国や地域で流通している。さらに、同社には、ロチゴチン徐放性マイクロスフェア(LY03003)、アンソファキシン塩酸塩徐放錠(LY03005)、パリペリドンパルミチン注射液(LY03010)、リバスチグミン・マルチデーパッチ(LY30410)など、他にも多くの候補薬剤の開発計画があり、CNS分野を網羅し、中国市場とグローバル市場の並行開拓を目指す。同社は、革新的で高品質な医薬品を世界中の患者に届けていくことを目指している。

Luye Pharmaグループ会長のLiu Dianbo氏は次のようにコメントした。「LY03004を米国と中国で一刻も早く市場展開できるよう力の限りを尽くしていきます。NDA準備段階、第Ⅲ相試験および治験段階における新薬の承認申請プロセスを加速する予定です。画期的で高品質な新医薬品を必要としている世界中の患者様にお届けできる日を心待ちにしています」

※この記事は、LUYEサイエンスグループのニュースの日本語抄訳であり、報道関係者各位の利便性のために提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細はhttp://www.luye.cn/lvye_en/news.phpをご参照下さい。